今日は、PURPLE MOONの円香です。
近頃話題の春画展を見に行きました、私は銀座の小さなギャラリーへ。
春画は局部の強調が印象的で、あの手この手兎に角幅広いエロを堪能出来ます。
資料としての春画に対する滑稽な規制の歴史などもまた、面白く。
ところで、春画展は猥褻物陳列だと思います。
春画ですから、当然猥褻だと思いますし、下からライトを当てると浮かび上がる春画なんて、 作者もこりゃあ猥褻だ!!ゲヘヘと思っていたに違い無いから隠したのだろうし、 隠したからこそ猥褻でもある。
まあ、その様な社会的な事は置いておいて、私が本当に書きたい事に移りたいと思います!
やはり素材!!
私がいつも春画を見て圧倒されるのは、布類の美しさです。
模様で埋め尽くされた画面という部分で無条件に興奮は覚えるのですが、 その中で一番印象に残るのはやはり布なのですね。
着物、襦袢、帯、紐、布団、手拭い、全てにちゃんと柄が入っています。
江戸時代を中心として考えると、絹はお金持ちが着ていました、 木綿は江戸時代前期に庶民に反物として流通し始め、後期には完全流通します、 一方庶民はまだ麻も多かったと思われます。
綿に関しては日本に入って来たのが室町時代で、 江戸時代までは各家の自給自足としての小さい栽培だった様です。
また、火消し羽織はウールのものが残っているようです。
ある種、春画の時代は平和であり、布の種類が揃い、 技術もどんどん新しくなり、美しさを庶民も意識出来た黄金期と言えますよね。
その後軍人と看護師物に行くのですが、完全に着衣ですし病院プレイですよ、昂りますね。
春画に始まって現代のコスプレ文化に至るまで、 フランス人ルポライターが書いた「エロティックジャポン」という本の中には、 此処まで執拗にどの時代でも肌を隠すエロ、布を重ねるエロは、 日本以外にはあまり見られないと書かれていました。
本当にそうなのか私にはわかりませんが、 ただ、兎に角布に興奮して布から絵や写真に落としこむまでの執着は そうそうに見られる物では無いなと、思いました。
着衣のエロと言うのは、最早日本の伝統と言い切っても良いのでは無いかと思います。
また、日本の女王様の多くは露出を嫌います、西洋諸国では胸を出していたり、 裸体であったりも多い様に思いますが、日本では極めて少ない。
ただ単に隠しているのでしょうか?
私には、コスチュームが美しいから、コスチュームに興奮するから、だとしか思えないのです。
春画に見られる着物の多さも同じなのでは無いかと思う程、様々な種類の着物が登場しています。
黄八丈の質感を知っている人間にとって、この絵の中の女性の肌に当たる感触は ハリのある艶やかな物だろうと想像出来る、 ああ此処は縮緬だろうか、おめしだろうか、きっと綿、きっと絹、麻・・・・
草木染めのはずだから、藍染め柿渋黄檗に蘇芳・・・
想像する事がとても楽しいです。
女王様の写真を見て、M男さんも想像するのでしょうか?
ストッキング、エナメルボンテージ、レザーブーツやラバー、どんな触り心地なのだろうかと、 その奥に女王様の肉体の温かみや柔らかさや匂いを想像したら、どうなるのでしょうか?
また2014年に「誰が袖図」と言う展示を根津美術館が催した事があります、着物の作品と言う中で、 屏風がメインですが、それがまた素晴らしい衣紋掛に着物が掛けてある絵なのです。
有名無名問わず、いくつか作品が残っているので、典型的な屏風だったのでは無いかと思うのです。
様々な着物を畳んで掛けてある絵、それを部屋に置くって面白いです。
脱いだ着物を袖畳みにして掛け、
そして、
いったいその奥では・・・・
と、私は想像してしまうのです。
着衣エロが好きな方は多いと思うのですが、 最早着衣ですらない、着衣していたと言う事実のみでも悦に入れる事がある。
恋人が泊まった日に、貸していたティーシャツに顔を埋めた事がある人、多いのでは無いでしょうか?
それって性的興奮も多少はありつつ、愛しい存在の残り香にただただ安心する様な気がします。
エロティックジャポン曰く、ブルセラショップも日本程にメジャーな物では無い。
SMの関係に於いて、私はその日本人らしいエロティシズムや安心感を見出す事が多いです、 背骨を駆け巡る快感を覚えた時は、それだったりします。
プレイを思い返して、抱くのは興奮より安心だったりします。
皆さんはどうでしょうか?
どんなに小さい事でも、想い、聴かせてくださいね。
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